絵文字がすでに国籍や文化を超えたグローバル言語になっていると言えましょう。多くの場合、絵文字は単なるテキストより、テキストに込められている感情や言葉の深意をもっと適切に表現できます。現在、数千の絵文字がありますが、それでもまだ足りません。時代の発展とともに、絵文字多様性の補充が必要とされています。

ここで質問です:個人で新しい絵文字を提案できますか?

答えは「Yes、誰でも/どの組織でも絵文字の提案を提出できます。」

新しい絵文字を提案する前に:

  • まず、絵文字とは何かを知る必要があり。専門上、絵文字は画像ではなく象形文字であり、一種の文字符号です。 言い換えますと、絵文字を提案することは、即ち一種のフォントに新しい文字符号を加える提案をすることです。
  • 次に、新しい絵文字の提案を作成し、ユニコード協会に提出する必要があります。 注意すべき点は二つありますーー1.ユニコード協会は、すべての書類やデータをそろえた提案文書(設計案、調査データ、提案などを含む)のみを受け入れ、完備ではない提案は受け入れません。 2.他の会社(Apple、Microsoft、Googleなど)への提出は認めません。

新しい絵文字を提案するには、ユニコード協会の決めたいくつかの要求を満たす必要があり、申請のプロセスも少し複雑です。提案を成功させるためには、優れたアイデアと十分な根気が必須です。

提出予定の絵文字に対する要求:

提案したい絵文字については、互換性、高い予想使用レベル、独特性、完全性という4つの条件を満たす必要があります

  • 互換性 、即ち提案したい絵文字は本当に必要なのか、そして主流なシステムやプラットフォーム(WeChat、QQ、Twitterなど)の既存の絵文字と互換性があるかどうかです。
  • 例えばシロクマの絵文字【🐻‍❄】、その提案を提出した当時、シロクマの絵文字があるプラットフォームはほぼないですが、「Climoji」というチームがシロクマのステッカーをデザインしたことがあります。

  • 予想使用レベル。提案したい絵文字は、協会がそれを考慮に入れる前に、高い予想使用レベルを持っている必要があります。その中で、使用レベルの参考になれるのは、Google検索、Bing検索、Googleビデオ検索、Googleトレンド(ウェブ検索と画像検索)、この五つの指標です。以下は例として挙げているシロクマの予想使用レベルのデータです。
  • その同時、提案者は、提案したい絵文字に比喩的および象徴的な使用法が含まれているかどうかを分析し、詳しく説明する必要があります。 たとえば、シロクマは哺乳類動物のシロクマを指せるだけでなく、チャリティー活動の「シロクマクラブ」やゲーム「Minecraft」のキャラクターのシロクマを指すこともできます。

    さらに、提案したい絵文字は他の絵文字とシーケンスを形成し、新しい意味を獲得できますか? たとえば、🌋🌊🌪は異常気象を意味しし、🐻‍❄🏂🧣は寒い地域を表現できます。

    最後、提案したい絵文字は十分の斬新さが必要です。要するに、新しい種類の絵文字を提案することは、既存の絵文字のバリエーションを増やす(新しい犬種など)よりもっと重要です。

  • 独特性、即ち提案したい絵文字は、ユニークで視覚的に描写可能な実体を持つもの(行動や感情もオッケー)を表現すことができ、典型的な絵文字サイズ(携帯電話の画面の18×18px)で認識ができ、また、プロダクトでの使用はできない、このような性質を持つ必要があります。
  • もし提案したい絵文字は、その意味や外観は既存の絵文字(または絵文字シーケンス)と区別があまりない場合、また或いはテキストや抽象的な記号が含まれている場合、この絵文字は不合格で、提案も失敗する可能性があります。

  • 完全性。たとえば、干支、星座などのような「セット」の絵文字集合に対し、あなたの提案したい絵文字は不足のコンテンツを補うことができるかとのことです。

上記の4つの条件の中で、互換性と予想使用レベルが最も重要な参考要素です。


ただし、提案された絵文字が上記の4つの条件を満たしていても、それでもまだ合格できません。この絵文字に次のいずれかの要素がある場合、提案が拒否される可能性があります。

  • この絵文字の提案頻度が高すぎる、または請願を通じて提案した絵文字。要するに、請願の内容はフェイクしやすく、データとして十分な信憑性がありません。
  • 絵文字の内容が具体的すぎる、もしくはオープンすぎる。 たとえば、すしの絵文字はすでにあるので、軍艦巻き、いなり寿司、ちらし寿司など似たようなものは、具体的すぎるため、絵文字化したい場合、拒否される可能性があります。 同時に、立体的で精確しすぎる絵文字も不合格です。
  • 追加された絵文字の多くは互換性のためのものであり、提案したい絵文字が既存の絵文字で参照できる、あるいは絵文字の組み合わせで表現できる場合は、提案は受け入れることはできません。 たとえば、泣いている赤ちゃんは😢👶CRYINGFACE+ BABYに置き換えることができますから、単独の泣く赤ん坊の絵文字は多分提案できません。
  • 提案したい絵文字には、ロゴ、ブランド、UIアイコン、標識、特定の符号、特定のランドマーク、神などの要素が含まれている場合、不合格と見なします。
  • 人気の持続期間が短い絵文字。
  • 提案したい絵文字が旗である場合、旗絵文字の提案は特別な条件を満たす必要があります。詳細については、公式文書の【Flags】の部分を参照してください。
  • 提出された絵文字申し込み表のフォームが正しくないか、或いは不完全であるか、必要なデータが不完全で、または添付ファイルがない場合は、提案は拒否されます。

💡:たとえ絵文字提案が合格した場合、その最終的な名前と画像が元の提案と異なる場合があることにご注意してください 。

その同時、絵文字を提案する前に、この絵文字がすでに提案したことがあるかどうかを確認してください、ユニコード公式サイトの[Emoji Requests]を参照してください 。

また、既存の符号を絵文字として提案したい場合、すでにUnicodeエンコーディングのメンバーであるため、新しい絵文字を提案するよりも提案にかかる時間が短くなります。 ただし、Unicode符号が完全にシンボリックである場合、絵文字化できません(例えばモールス信号など)。


提案したい絵文字が上記のすべての条件を満たした場合、絵文字エンコーディングの制限も理解したでしょう。本当に新しい絵文字を提出するかどうかを決定する前に、昔の提案例をできるだけ多くお読みください。

絵文字提案表のフォームとプロセス

誰でも/どの組織でも新しい絵文字の提案を提出できますが、エンコード成功できるのはごく僅かです。提案したい絵文字がすべての条件を満たし、厳密に形式に従って(PDFまたはHTML)ユニコード協会に完備な絵文字提案表を提出すれば、受け入れる可能性があります。

絵文字提案の申し込みは英語で行う必要があります。 以下では、絵文字提案表のフォームと、その中で必須なコンテンツについて詳しく説明します。

提案表の詳しいフォーム(【シロクマ】を例として)

    絵文字提案:シロクマ

    提出者:名前。複数の提案者の場合、 [ ; ]で隔てます。

    日付:最新の更新日を一番前に書き、元の提出日はその後に添付します。

    CLDRショートネーム:CLDR全称Common Locale Data Repository、共通ロケールデータリポジトリ、即ち絵文字の公式名です。この場合シロクマの【POLAR BEAR】を書き込みます。

    CLDRキーワード:即ち絵文字のキーワードです、例えばシロクマの場合、ホワイト|雪|ポーラーベア|氷|北極|…

    カテゴリー予想:シロクマはカテゴリ動物-哺乳類に分類し、象の絵文字🐘の後に付け加えます。

    参照絵文字 :絵文字ではなく、名前を書いてください、【Elephant】【Tiger】など。

    💡 提案書類と提案メール添付のzipファイルには、提案したい絵文字のカラーと白黒のサンプル画像をそれぞれ添付する必要があります。18x18pxと72x72px、PNG形式を要求します(画像を参照)。サンプル画像は、ユニコードの公式サイトで使用できるようにするため、「クリエイティブ・コモンズ ライセンス」、「商用およびその他のライセンス」、「無料共有と使用ライセンス」などのライセンス、または同等の機能を働くライセンスを持っている必要があります。

    提案表ダウンロード


メールで提案を送信する方法

提案のファイルが6MB未満の場合は、電子メールで提出できます。それ以外の場合は、各種の書類をインターネットにアップロードしてから、URLリンクとしてユニコード協会に送信する必要があります。ファイルをHTMLで送信する場合、字の大きさに関し、本文は10、最大値は12、タイトルは14を超えないようにお願いします。要するに、大きすぎるフォントの使用を避けてください。ファイルには、提案者、タイトル、日付、ヘッダー/フッター、ページの番号をお忘れしないようにお願いします。

提案表を作成したら、正式な申し込みを提出できます。提案表を添付ファイルとして [[email protected]] に送信し、絵文字の提案をユニコード会議の議題に追加するための申請書を提出します。メールの形式は次のとおりです。

UTC Document Submission: (name of your topic) [email protected] UTC Document Submission: (name of your topic) Please consider the attached document for submission to the UTC. Email content...

どのくらい時間かかるでしょうか?

新しい絵文字の提案は毎年3月31日までに提出、既存の絵文字の記号化とシリアル化の提案は毎年9月1日までに提出、これらの申し込みの締め切りは会議開始の1週間前です。提案は通常、到着順に対処され、通常5営業日以内に返事が届けられます。ユニコード協会が一度に受け取る提案が多すぎると、締め切り前に提出された提案であっても、必ず検討されることは保証できません。

絵文字提案書は、まずユニコード協会に提出され、次に絵文字サブ委員会ESC(Emoji Subcommittee)に提出されます。 このサブ委員会は毎週電話会議を行いますが、会議の内容は絵文字の申し込みだけでなく、他の関連事務も取り掛かるため、新しい提案の最初のレビューには30日以上かかる場合があります。

会議中に、絵文字サブ委員会は、提案を最終決定権を有するユニコード技術委員会UTC(Unicode Technical Committee)に転送するかどうかを決定します。UTCは数回の会議を行った後、どの絵文字の提案を拒否し、どの提案を改訂後初歩可決するかを決定します。もしこの段階で、あなたの提案が受け入れられた場合、その新しい絵文字は候補になります。

詳しいタイムラインは以下になります。

時間 提案の進捗状況
Y1Q1 あなたは既に絵文字申請表をユニコード協会に提出、一次合格し、候補絵文字になりました。この四半期に、あなたのフ提案は、合格した他の絵文字提案と一緒にESCに提出されます。協会が一度に候補提出できる絵文字ファイルは5つまでです。
Y1Q2&Q3 この2つの四半期では、二件の絵文字提案は候補から脱落します。
Y1Q4 CLDRは、候補の絵文字の名前とキーワードの翻訳を取り掛かり、その分類と置く場所を決定します。
Y2Q1 今2年目に突入し、提案の再度選抜では、候補から脱落する絵文字提案がまた現れ、削除されます。CLDRは、脱落した絵文字候補を削除した後、最終的にリリースされる新しい絵文字の名前、キーワード、そして分類などを決定します。 同時に、ベンダーは絵文字の設計に取り掛かる。
Y2Q2 この四半期の後、新しい絵文字の最終的なユニコードバージョンが確認され、最終的のデータファイルに加えます。

ユニコード協会のタイムラインによると、新しい絵文字の提出から実装になるまで、約1年半かかります。しかし、コロナウイルスの影響で、ユニコード協会はそのバージョン14.0のリリースを延期しました。2021年4月より前に受け取った提案は提案者に返送し、現在、新しい絵文字提案の募集は一時中止になっています。その同時、この期間中、提案表とそのプロセスも少し変更があり、2021年4月2日から提案の提出が再開する予定です。

新しい絵文字を提案する簡単法:

アプリケーションEmojiXpressのもとにEmojiRequest という絵文字投票リクエスト機能を持つサイトがあります。サイト、或いはアプリでお気に入りの絵文字に投票するだけで、サイト側が投票数の一番多い絵文字デザインを、あなたの代わりに提案を行う、とても便利なサイトです。これまでに、EmojiRequestは既に60近くの新しい絵文字を提案することに成功しました。


新しい絵文字の提出は 2022 年に変更され、現在、提案は Unicode Emoji Submission Formからのみ提出できることに注意してください。

以上、新しい絵文字の提案方法でした。少し複雑で、要求も多いですが、成し遂げた時の喜びもきっと大きいでしょう!機会があればぜひお試しに提案してみてください🤗~

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